日本の漫画の累計発行部数ランキングはよく紹介されていますが、漫画の人気を図る指標として出版社から公式に発表されている累計発行部数と並ぶもう一つの客観的な指標をご存じでしょうか。
それは、「初版発行部数」です。
初版発行部数とは、出版物を販売する際に初回で印刷した部数のことです。初回の発行部数は、実際に売れるであろう部数や売り上げを見越して設定されるため、出版時に売り上げが見込めない作品だと多く発行することができません。
つまり、累計発行部数がその作品の継続的かつ総合的な人気の指標とするならば、初版発行部数はその作品が発売された当時の人気度合いを示す指標と言え、各作品の最高初版発行部数は、その作品の「人気の最大瞬間風速」を示していると言えるのではないでしょうか。
今回は、2024年(令和6年)7月時点の作品別の最高初版発行部数TOP10を紹介します。
歴代日本漫画作品別最高初版発行部数ランキングTOP10
第10位
『呪術廻戦』17巻 215万部
作者:芥見下々
出版社:集英社
掲載誌:週刊少年ジャンプ
発売日:2021年(令和3年)10月4日
高校生・虎杖悠仁を主人公とする人間の負の感情から生まれる化け物・呪霊を呪術を使って祓う呪術師の闘いを描いたバトル漫画。
第8位(同率)
『DRAGON BALL』35巻 220万部
作者:鳥山明
出版社:集英社
掲載誌:週刊少年ジャンプ
発行日:1993年(平成5年)9月3日
少年・孫悟空を主人公とする七つの球を集めるとどんな願いも一つだけ叶えられるという秘宝・ドラゴンボールを中心に展開する冒険を描いたギャグ漫画(バトル漫画)。
第8位(同率)
『Dr.スランプ』6巻 220万部
作者:鳥山明
出版社:集英社
掲載誌:週刊少年ジャンプ
連載開始:1981年(昭和56年)12月10日
人間型ロボット・則巻アラレを主人公とするペンギン村に住む住民たちのハチャメチャな日常を描いたギャグ漫画。
第7位
『BE-BOP-HIGHSCHOOL』8巻 227万部
作者:きうちかずひろ
出版社:講談社
掲載誌:週刊ヤングマガジン
発売日:1987年(昭和62年)7月31日
ツッパリ留年高校生コンビ・加藤浩志と中間徹を主人公とするケンカや恋に明け暮れる不良高校生の姿を描いたヤンキー漫画。
第6位
『NANA』14巻 230万部
作者:矢沢あい
出版社:集英社
掲載誌:Cookie
発売日:2005年(平成17年)12月15日
大崎ナナと小松奈々を主人公とする2人のNANAの恋愛模様や挫折、成長を描いた少女漫画。
第5位
『ちびまる子ちゃん』7巻 238.8万部
作者:さくらももこ
出版社:集英社
掲載誌:りぼん
発売日:1991年(平成3年)1月11日
小学生の少女・さくらももこ(まる子)を主人公とする家族や友達との何気ない日常をユーモアたっぷりに描いたコメディ漫画(少女漫画)。
第4位
『SLAM DUNK』21巻 250万部
作者:井上雄彦
出版社:集英社
掲載誌:週刊少年ジャンプ
発売日:1994年(平成6年)11月4日
不良高校生・桜木花道を主人公とするバスケットボールを通して挑戦と成長を描いたスポーツ漫画。
第3位
『進撃の巨人』13巻 275万部
作者:諫山創
出版社:講談社
掲載誌:別冊少年マガジン
発売日:2014年(平成26年)4月9日
少年・エレン・イェーガーを主人公とする圧倒的な力を持つ巨人とそれに抗う人間たちとの戦いを描いたバトル漫画。
第2位
『鬼滅の刃』23巻 395万部
作者:吾峠呼世晴
出版社:集英社
掲載誌:週刊少年ジャンプ
発売日:2020年(令和2年)12月4日
少年・竈門炭治郎を主人公とする鬼と化した妹を人間に戻すために鬼と戦う姿を描いたバトル漫画。
第1位
『ONE PIECE』67巻 405万部
作者:尾田栄一郎
出版社:集英社
掲載誌:週刊少年ジャンプ
発売日:2012年(平成24年)8月3日
海賊王を夢見る少年・モンキー・D・ルフィを主人公とする仲間たちとともに「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を探す冒険を描いたバトル漫画。
まとめ
いかがだったでしょうか。
1位は国内累計発行部数や全世界累計発行部数と同様、『ONE PIECE』でした!
累計発行部数も初版発行部数も1位ということで、まさに漫画界の王者といってもよいのではないでしょうか。
また、累計発行部数のランキングと比べると、顔ぶれも変わってきましたね。当時どのような作品が人気だったのか、どのくらいの人気があったのか、うかがい知ることができたような気がします。
今後も漫画・アニメなどの様々なランキングや、特定の作品のマニアックなまとめ記事など、随時掲載していきます。
ぜひ、ご覧ください!